メディア記事
【院長コラム】1回の歯磨き時間の目安。理想的な時間帯・タイミングは?
歯磨きにどれくらいの時間をかける?
厚生労働省が実施している歯科疾患実態調査によると、歯磨きの平均回数で一番多いのは、一日2回。所要時間で多いのは「一回1~3分未満」だというデータがあります。
推奨されているのは毎食後3分間の歯磨き
28本(親知らずをいれると32本)の歯の汚れをしっかり落とすために、丁寧に磨くとなると3分間ほどかかります。とはいえ、一日のうち1回か2回しか磨かないのがダメかというと、必ずしもそうではなく、1日1回でも、しっかり時間をかけて汚れを残さない磨き方ができれば、すぐに虫歯や歯周病になる可能性は低いと考えられるでしょう。
睡眠中は口の中が乾燥しやすく、細菌が繁殖しやすい環境に
日中に活動している交感神経から、睡眠中は副交感神経へ活動が切り替わり、唾液の分泌量が減少し口の中は乾燥します。口呼吸で寝ている方はさらに乾燥しやすい状況になり、適度な湿度と温度で、虫歯菌や歯周病菌が活動しやすい環境に。だからこそ、夜の歯磨きは丁寧に行い、虫歯菌や歯周病菌を減らして、虫歯・歯周病を予防しましょう。
歯磨きの後はフロスなどの歯間清掃用具でケアを
時間をかけて丁寧に磨いたとしても、歯と歯の間の汚れは、歯ブラシだけでは取れにくいもの。そのため歯磨きのあとにデンタルフロスや歯間ブラシでケアを。デンタルフロスは、歯の側面に沿ってのこぎりのように動かして使います。歯間ブラシは歯と歯の間をブラッシングして汚れを取ります。
歯磨きの理想のタイミングは?
食後すぐに歯を磨くことがベストです、その理由は歯に付着したままの食べかすは、虫歯菌が糖を分解して酸をつくり、歯を溶かし始めるから。歯垢は、虫歯の進行を早めたり、歯周病にも影響しますので、お口の中を清潔な状態に保つよう、食べたらあとには丁寧に歯磨きを行いましょう。
歯磨きの時間が長過ぎるのは悪影響?
磨きすぎることで、歯や歯茎を傷つけたり、知覚過敏の症状を引き起こす場合があります。知覚過敏は、力を入れすぎる歯磨きや噛み合わせが原因となることもあり、歯のセメント質とエナメル質の境目あたりで症状が表れることもあるでしょう。
正しい磨き方は?
歯磨きは、歯並びや歯と歯茎の状態によって、一人ひとり適切な歯磨きの方法が異なります。自分に合う磨き方や歯ブラシなどの道具の選び方を、専門家に教えてもらうといいでしょう。