子どもの歯ぎしりって大丈夫？

子どもの歯ぎしりは成長の一環

子どもの歯ぎしりは、生後8カ月ごろ、上下の前歯が生えそろい始めるころから見られます。そして、小学生や中学生くらいまで続くこともあります。ギリギリと音を立てることもあるため、寝ているときに聞いた親御さんが驚いてしまうことも少なくありません。

しかし、子どもの歯ぎしりの多くは、次に生えてくる歯の位置を決めたり、あごの成長に合わせて、かみ合わせを調整したりするための生理現象です。成長の過程で自然と起こるものであり、多くの場合は心配いりません。

歯ぎしりをすることで得られるメリット

子どもが歯ぎしりをする理由のひとつに、かみ合わせを整える役割があります。乳歯から永久歯へと生え変わる時期には、歯の位置やあごの成長に伴い、かみ合わせが少しずつ変化します。その変化に適応するために、歯をすり合わせながら最適なかみ合わせを見つけているのです。

また、あごの発達にも関係があるといわれています。適度な歯ぎしりは、成長期の子どもにとって自然な現象であり、発育を助ける役割を担っていると考えられています。

大人の歯ぎしりとの違い

大人の歯ぎしりは、ストレスや睡眠時無呼吸症候群、顎関節症などの影響を受けることが多く、場合によっては治療が必要になります。しかし、子どもの歯ぎしりはこれらとは異なり、成長の過程で自然に起こるものです。そのため、治療が必要になるケースはほとんどありません。

歯ぎしりが強すぎる場合は注意が必要

基本的には心配のない子どもの歯ぎしりですが、まれに歯が削れすぎたり、痛みを伴ったりするケースもあります。そのような場合は、歯を保護するために「ナイトガード」と呼ばれるマウスピースのような装置を使用することがあります。ナイトガードは、歯への負担を軽減し、歯を守る役割を果たします。