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顎関節症かも?と思ったら何科を受診すべき?
何科に行けばいい?
「“カクッ”“ギシ…”は、顎からのSOSかもしれません。」
口の開け閉めで音がする、顎(あご)が痛む、口が開きづらい。こうした症状があるときは、顎関節症が疑われます。放置すると悪化することもあるため、早めの口腔外科を標榜する歯科クリニックや病院を受診しましょう。
口腔外科とは?
「歯だけじゃない。“口・顎・お顔まわり”の専門領域。」
口腔外科の歯科医師は、歯だけでなく口腔全体や顎、顔面の病気や障害を診ます。
むし歯・歯周病が歯の範囲で収まるなら一般歯科で、炎症が広がる・顎の関節や筋肉の問題が関わるといったケースは口腔外科の出番というイメージです。顎関節症はまさに顎の関節・筋の不調が中心となるため、口腔外科の知見が生きます。
顎関節症に強い一般歯科の見つけ方
「“診療ページの充実度”が合図に。」
一般歯科でも顎関節症を得意とする医院があります。ホームページに症状・治療法・予防の説明が丁寧に掲載され、治療実績や装置の種類などが分かるクリニックは、この分野に注力している目安になります。
治療 ① スプリント療法(マウスピース)
「就寝中に“負担を分散”。無理なく始める第一歩。」
比較的軽い症状では、スプリント(専用マウスピース)を歯列に装着して顎関節や筋肉への負担を和らげます。多くは就寝時のみ使用するため、日中の仕事や学業への影響が少ないのが特長です。
治療 ② 痛みのコントロール
「つらい“いま”を楽に。炎症と緊張を鎮めます。」
スプリントは効き目が穏やかに現れる治療。痛みが強い場合は、鎮痛薬の内服に加え、症状に応じて近赤外線レーザー照射や電気刺激療法などを使い、筋のこわばりや血流低下を改善して痛みの軽減を図ります。
治療 ③ 顎変形症が背景にあるとき(外科的矯正)
「“噛み合わせ”と“骨格”を、根本から整える選択肢。」
顎関節症の一部には、顎変形症(上顎・下顎・頬骨などの骨格バランスのズレ)が関与するケースがあります。典型例は出っ歯(上顎前突)・受け口(下顎前突)・顔の左右差(非対称)など。この場合、外科的矯正治療(口腔外科での手術と矯正歯科治療の併用)が検討されます。